家族や親族が亡くなった時、故人との思い出を整理することができる遺品整理。経験することも少ないので何をいつから始めたらいいか分からないですよね。遺品整理は自分たちでしなければと思う方も多いでしょうが、実は不用品回収業者に依頼することも可能です。
しかし、遺品整理をしていると思い出の品や大切なものも多く出てくることがあると思います。そこで今回は遺品整理の方法から不用品回収業者に依頼するときの注意点。また、なるべく安くお得に行う方法について解説します。
目次
遺品整理はいつから?
そもそも遺品整理とはいつから始めれば良いのでしょうか。実際にいつまでに始めなければならないという決まりはありません。と言いつつも、そのまま放置するわけにもいきませんよね。実は、相続税の申告は、「被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内」と決められています。期限を過ぎた場合、ペナルティが課せられますので十分な注意が必要です。
しかし、ご家族やご親せきが亡くなった直後は葬儀や手続きで慌ただしい日々が続きます。そのため、遺品整理を始めるタイミングとしては時間的にも精神的にも落ち着いたころがおすすめです。また、始める場合は他の遺族の了承を取り、スケジュール感を共有しましょう。自己判断でものを処分してしまうと他の遺族とトラブルにもなりかねませんので注意です。
遺品整理の方法について解説!
ここから遺品整理の方法について解説します。遺品整理の方法は大きく分けて2種類で、不用品回収業者に依頼する方法と自分で整理する方法があります。それぞれ詳しく見ていきますので、ご自身に合った方法で始めてみてください。
不用品回収業者に依頼する
まずひとつ目は不用品回収業者に依頼する方法です。遺品を一括に引き取り、処分まで行ってくれるため、自分の手間がほとんどかからず楽に整理することができます。しかし、不用品回収業者に依頼する場合、知っておかなければならないことがあります。
不用品回収業者に依頼する場合のメリット・デメリット
ここで不用品回収業者に依頼する場合のメリットとデメリットを紹介します。
メリットとデメリット
【メリット】
・不用品を一括で引き取ってもらえる
・自分で行う作業が少ない
【デメリット】
・費用が高い
・思い出の品や価値があるものまで処分される
・掃除は依頼できない
一括で楽にできるというメリットの半面、気になるデメリットもあります。
まずは費用について、不用品回収業者に依頼する場合はある出張料金や廃棄料金など、ある程度の費用がかさみます。費用については業者によって異なりますので、依頼するときに見積もりを取って、確認してください。遺品の量が多い場合は特に注意が必要です。
次に、思い出の品や価値があるものまで処分されてしまうという点です。不用品回収業者の業務は頼まれた不用品を引き取ることなので、引き取る際に仕分け作業はしません。中には大切なものが含まれているかもしれません。そのため、依頼する前に自分で遺品の仕分けをする必要があります。できれば遺族のみなさんで行うと効率も良く、トラブルにも発展しにくくなります。
掃除は依頼できないという点について、遺品整理の後は部屋の清掃まで行うことがほとんどでしょう。しかし、不用品回収業者には掃除のサービスが含まれていないことが多いので、掃除は別の業者に依頼するか、自分で行うことになります。そこも踏まえて費用を確認しましょう。
遺品整理を業者に依頼する場合、不用品回収業者だけではなく遺品整理というサービスがあります。遺品整理業者の業務の一例を紹介します。
業務の一例
- 遺品の仕分け
- 遺品の引き取り
- 遺品の買取査定
- 遺品を処分する場合は、供養やお焚き上げ
遺品整理サービスは遺品整理を一緒にやってくれるような業者です。遺品整理を何から始めればいいか分からないという方は遺品整理サービスがおすすめです。少々費用がかさむことがデメリットにあげられます。
自分で行う
次に自分で行う方法です。大切な故人のものを他人に触られることに抵抗がある方もいるでしょう。自分で行う場合は自己判断または、他の遺族の判断で仕分けができるので大切なものを処分してしまうリスクが少なくなります。
ここで自分で行う場合の手順を簡単に紹介します。
不用品と必要なものとの仕分け
初めにざっと不用品と必要なものの仕分けをしましょう。必要なものは誰が引き取るのか、決めましょう。不用品はのちに再度仕分けをするので、ここでは慎重に仕分けをする必要はありません。
不用品の分別(リサイクル、ごみ、買取査定・・・)
ここで不用品の分別をします。リサイクルに出せるものなのか、買取査定に出すものなのか。明らかにごみの場合は可燃ごみ、不燃ごみ、粗大ごみなど捨て方によって分けておきましょう。
この段階ですべての不用品に目を通すのは最後なので、見落としがないように慎重に進めてください。
ごみの処分
可燃ごみ、不燃ごみなどは自治体で決められた日時・場所に出しましょう。家具、寝具、家電などの大きなごみは簡単には処分できませんので、事前に自治体のホームページで処分方法を調べておきましょう。事前に申し込みが必要な場合が多いため注意してください。
清掃
最後に部屋の清掃をして終了です。最終的にどこまできれいにするかにもよりますが清掃用に特殊な薬剤を使う場合は危険が伴うため、業者に依頼することがおすすめです。
自分で行う場合のメリット・デメリット
ここで自分で行う場合のメリットとデメリットを紹介します。
メリットとデメリット
【メリット】
・遺品の仕分けを自分や遺族だけの判断でできる
・遺品整理を自分のペースでできる
・費用が安い
【デメリット】
・量が多いほど時間がかかる
・仕分け後の処分までしなければならない
費用の安さ、お得感を取るのであれば自分で行うことが一番です。
しかし、遺品の量が多いほど整理に時間がかかります。自分が住んでいる家から通えない場合などは、移動もかかるためかなりの時間と体力を使うことになるでしょう。ひとりで抱え込まず、遺族で手分けをしてやると少し負担が少なくなりますね。
また、仕分け後のものの処理も必要です。処分するのであれば、処理方法を調べ、適切な方法で処分しなければなりません。思い出の品はそれぞれが持ち帰ったり、価値があるものは査定に出してみたりと、案外作業が多くなります。
お得をとるか、作業の手間をとるか考えなければなりません。
遺品整理を安くするには?お得な方法はある?
遺品整理を一番安くする方法は言うまでもなく自分ですることです。大きなごみを処理する場合に費用はかかりますが、それでも業者に依頼するのと比べると圧倒的に安いです。しかし、かなりの時間と労力を使うため、ある程度は業者の手を借りることもおすすめです。
例えば、最初から業者を呼ぶのではなく、仕分けだけは自分でするだけでも費用は安くなります。遺品整理は自分でできる範囲は自分で行い、難しいところは業者に依頼するというメリハリが大切です。精神的にも疲れてしまうと自分のためにもならないので頑張りすぎないようにしましょう。
まとめ
今回は遺品整理の方法を紹介しました。遺品整理は業者に依頼する方法と自分で行う方法があります。また、自分で行うことが安く、一番お得です。しかし、遺品整理のものが多い場合は時間と体力を消耗してしまうため、費用面も考慮して業者を上手に利用することが重要です。
遺品整理は簡単にできるのもではありません。遺族と相談しながらスケジュールを立てて確実に行うようにしてください。遺品整理は故人との大切な思い出を整理できる場でもあります。悔いが残らないようにしっかりと行ってくださいね。