什器とは、家具や店舗用のディスプレイ棚などのことで、ショーケースと呼ばれることもあります。大型な場合が多く、日常でよく目にするアイテムですが、どのように処分するか多くの人が頭を悩ませています。
多くの場合、什器は粗大ゴミとして処分されますが、それ以外にも例外やリサイクルの可能性についても考慮しなければいけません。この記事では、什器を処分するためのさまざまな方法を紹介し、処分する際の注意点も含めて紹介します。
目次
家庭用什器の処分方法
一般家庭から出た什器は、粗大ゴミとして捨てることが多いです。しかし、処分の際には各自治体のルールを遵守することが重要です。大抵の自治体では、ゴミ処理センターへ直接搬入する方法と特定の場所での戸別収集サービスのいずれかを選択できます。
どちらの方法を選んでも、事前の予約が必要となる場合がほとんどです。処分方法について不明な点があれば、各自治体のホームページを参照するか、サポート電話を利用して情報を得ると良いでしょう。
店舗やオフィスなどで使われている什器について
店舗やオフィスで使われている什器の処分には注意が必要です。これらの場所で使われる什器は、家庭から出る粗大ゴミとは異なり、自治体ルールに従った粗大ゴミの処分方法が適用されません。
例えば、店舗で使用されている什器は、専門の回収業者に引き取りを依頼する必要があります。また、オフィスから出る什器類は、素材によって処分方法が異なるため適切な分類が求められます。
これらの情報を踏まえ、店舗やオフィス用の什器を処分する際には、適切な方法を選択し、専門の業者に相談することが重要です。
店舗やオフィス什器の分類
一般的に、オフィス什器に使われる多くは金属やプラスチック製であり、これらは一般家庭ゴミや粗大ゴミとは区別され、産業廃棄物として処分されるべきです。この処分は産業廃棄物処理業の認可を受けた業者に依頼する必要があり、自社で廃棄すると法令違反になる可能性があるため注意が必要です。
一方で、木製のオフィス什器、例えば木製の椅子やキャビネットは、事業系一般廃棄物として扱われます。これらは自治体の処理場に直接運び込むか、一般廃棄物収集運搬許可業者に依頼することが可能です。
店舗で使用される什器に関しても、材質や大きさによって廃棄方法が異なるため、同様に専門業者への依頼が必要になることが一般的です。
産業廃棄物専門の業者に依頼
オフィスや店舗から出る什器類は一般ゴミとして処理できないため、産業廃棄物としての適切な処理が必要です。産業廃棄物専門の業者は、廃棄物の種類や量に応じた適切な処理を行い、法的な責任を遵守します。
注意点としては、産業廃棄物処理業の認可を受けた専門業者かどうかを確認しましょう。また、廃棄物の処理に際しては、マニフェスト(管理表)を作成してもらうことが重要です。
マニフェストを作成してもらうことで、廃棄物の流れを追跡し、依頼した会社側と処理を担当する業者双方の責任が明確化され、廃棄物の最終処分を確実に完了できるからです。
その他の処分方法
什器の処分方法は粗大ゴミの回収に頼る以外にも、リサイクルショップの利用や不用品回収業者への依頼、什器専門の買取業者の活用など、さまざまな選択肢が存在します。
各方法のメリットとデメリットを理解することで、状況に応じた最適な処分方法を選びましょう。
リサイクルショップを利用
リサイクルショップの利用は、不要になった什器の処分において環境に優しく効果的な選択肢です。特に家庭用のアンティーク調や見た目が可愛らしい什器は、中古品市場での需要が高いです。家庭で使いやすいサイズのものは、リサイクルショップに持ち込むことで買い取りの可能性があります。
しかし、店舗用什器の場合、汎用性のあるデザインやサイズの商品は中古市場で再利用されることが多いですが、オーダーメイド品だと再利用が難しい場合もあります。リサイクルショップを利用するメリットは、売却に成功すれば現金を得られること、そして資源をリサイクルし環境に貢献できることです。
ただし、デメリットとして、品物を直接店舗に持ち込む手間や品物の状態によっては引き取ってもらえない可能性があります。これらの不安を解消するため、事前にリサイクルショップに確認を取ることが重要です。また、出張買取を行っているリサイクルショップもあるため、自宅から出ることなく手間を省くことも可能です。
不用品回収業者に依頼
不用品回収業者への依頼は、店舗やオフィス什器を効率的に処分する方法としてよい選択肢となります。不用品回収業者はリサイクルを目的としている場合も多く、多量の処分品を一度に回収してくれます。メリットとしては、手間がかからず、一度に多くの什器を処分できる点が挙げられます。自宅やオフィスから直接回収してもらえるため、日常生活や業務に影響を与えることなく不用品の整理が可能です。
しかしその反面、業者選びが難しく、費用がかさむ可能性もあり、回収業者を選ぶ際には、いくつかのポイントや注意が必要です。選ぶポイントは、業者が産業廃棄物や事業系一般廃棄物を扱える許可証を持っているかどうかを確認し、廃棄になった場合の処理方法も考慮することが大切です。
また、インターネットでの評価や口コミを参考にし、見積もり無料で追加料金が発生しない業者を選ぶことが推奨されます。費用の面で懸念がある方や業者選びに時間をかけたくない方は、他の処分方法を検討することも1つの選択肢です。
不用品回収業者を利用することで、大量の什器を効率良く処分し、新たなスペースの確保を図ることができます。
什器専門の買取業者を利用
インターネットで「什器」「買取業者」といったキーワードで検索すると、多くの専門業者が見つかります。これらの業者は、まだ十分に使用可能なオフィス什器を買い取ってくれるため、廃棄費用の削減だけでなく収入を得る機会にもなります。
特に新しく状態が良い什器は買い取りに有利です。ただし、製造から時間が経過した什器は、状態が良い場合でも買い取ってもらえないことがあるため事前に確認が必要です。買取業者を利用する際の大きなメリットは、不要な什器を廃棄する代わりに新たな使い手に渡ることで資源の有効活用が促進される点です。
また、オフィス什器専門の買取業者であれば、買い取れない什器を産業廃棄物や事業系一般廃棄物として処理することもできるため、1つの業者で複数の処理をまとめて行うことが可能です。
このように、什器専門の買取業者を利用することは、廃棄物の減少、経済的メリット、環境への負担軽減の3つの利点を同時に得ることができるため、積極的に検討する価値が高いでしょう。
まとめ
什器の処分方法には、多様な選択肢が存在します。家庭用什器は粗大ゴミとして処分するのが一般的ですが、店舗やオフィス什器に関しては専門の廃棄処理が必要になります。
リサイクルショップや不用品回収業者の利用、専門の買取業者への依頼など什器を効率的かつ環境に優しい方法で処分する方法はさまざまです。それぞれの什器の状態や処分を希望する環境に応じて、最適な方法を選ぶことが重要です。
この記事を参考に、適切な処分方法を選んで、責任ある処理を行いましょう。