使わなくなったキッズヘルメットの処分を考えた時に「粗大ごみで出せるのか?」といった疑問にお答えすべく、正しい処分方法を分かりやすく解説します。
目次
キッズヘルメットは粗大ごみ?
キッズヘルメットをはじめヘルメット類を粗大ごみに指定している自治体は少ないです。まずは、お住いの地域のゴミ分別方法をご確認いただき、もしキッズヘルメットが粗大ごみに指定している場合は、粗大ごみ処分のルールに基づき適切に行ってください。
とはいえ、多くの市区町村では、基本的に粗大ごみのサイズを一辺30㎝以上の家庭ごみと指定しているため、一般的なキッズヘルメットは該当しません。
中には、キッズヘルメットの仕様書などのサイズを見ると1歳~3歳児用のXXSサイズでも45~47cmという表記があり、粗大ごみに指定されている一辺30㎝を超えていると思われている方もいます。
ところが、これは間違いです。キッズヘルメットに表記されているサイズは、頭の周囲を測ったサイズのため、一辺とは異なります。バイク用の大人サイズのフルフェイスヘルメットでも一辺30㎝に満たない製品がほとんどですので、これよりもサイズの小さいキッズヘルメットであれば、なおさら当てはまりません。
お手元にキッズヘルメットがあれば、実際にメジャーで側面の長さを計ってみてください。30㎝未満のはずです。では、キッズヘルメットは一体どのように捨てれば良いのか?次項では粗大ごみ以外の処分方法を解説します。
キッズヘルメットの粗大ごみ以外の処分方法
キッズヘルメットを粗大ごみ以外で処分するには、地域によって異なりますが、主に以下の方法があります。
方法
- 可燃ごみ
- 不燃ごみ
- 譲渡
- 寄付
- 売却
- 不用品・廃品回収
これらの詳しい方法をみてみましょう。
キッズヘルメットを可燃ごみで処分する方法
キッズヘルメットに限らずヘルメットを可燃ごみや燃えるゴミとして処分可能な自治体も多く存在します。各市町村で指定されている可燃ごみ専用の袋をご用意の上、入れて出せば処分可能です。
この時、キッズヘルメットの外側のトップが下になるように袋の一番底に入れれば、ヘルメットの頭が入る部分の空間に他の可燃ごみが入るので袋を節約できます。ただし、重量が指定されている自治体では、指定の重さを超えないようにご注意ください。
ところで、明らかにプラスチックなど燃やせない要素が多いイメージのキッズヘルメットですが、なぜ可燃ごみや燃えるゴミとして処分可能かといえば、焼却炉の技術向上でプラスチックを燃やしても有害物質が発生しない処理施設が増えたことが要因の一つです。
また、過去にはキッズヘルメットや他のプラスチック製品類は埋め立てごみとして処理されることが多かったですが、これまでに蓄積されたごみにより埋立地の容量が不足していることや環境保全の観点から可燃ごみとして扱われるようになった要因としてあげられます。
キッズヘルメットを不燃ごみで処分する方法
キッズヘルメットが先述の可燃ごみや燃えるゴミに指定さいれていない市区町村にお住いの場合は、不燃ごみとして処分可能です。自治体によっては、プラスチック、その他のプラといった名称の分類に指定されている場合もありますが、お住いの地域のルールに従ってください。
なお、不燃ごみで処分可能な場合は、可燃ごみ同様に地域ごとに指定されている袋に入れて収集場所へ出すのが一般的です。他の不燃ごみと一緒に入れることもできますが、重量制限がある場合は、重さに気を付けましょう。
キッズヘルメットを譲渡で処分する方法
キッズヘルメットをごみ以外で処分する方法のひとつとして、知人などへの譲渡があげられます。もし、知人にキッズヘルメットを必要としている方がいれば、譲渡の提案をしてみましょう。
ただし、キッズヘルメットに限らずヘルメットは使用期限が設けられていて、概ね3年と言われています。これは、メーカーが様々なデーターから導き出した年数ですが、安全性を確保できる期間として定められました。
もちろん3年を過ぎたら使えないわけではないですが、安全性が確保されていないため、いざというときに頭を保護できない可能性あります。つまり、3年を経過しているキッズヘルメットはリスクも一緒に譲渡してしまう可能性もあるのです。
後々のトラブルを回避するためにも、双方が理解した上で譲渡するようにしましょう。同じく汚れや傷などの劣化具合も確認の上、譲渡先に伝えましょう。
なお、知人にキッズヘルメットを探している方が見当たらない場合は、ジモティーなどのインターネット掲示板での募集もおすすめです。
キッズヘルメットを寄付で処分する方法
キッズヘルメットは譲渡以外に寄付でも処分可能です。例えば、NPO法人ワールドギフトでは、キッズヘルメットをはじめ各種ヘルメットの寄付を募っています。
発展途上国など諸外国では子供用品を必要としているケースが多く、キッズヘルメットも人気の寄付品の一つで需要があるようです。
もし、キッズヘルメットの他にも子供用品で不要な物があれば、一緒に寄付することで喜ばれますので、恵まれない子供たちへのサポートとしてご検討してみてはいかがでしょうか?
キッズヘルメットを売却で処分する方法
キッズヘルメットの状態が良ければ、売却による処分も可能です。売却は、主にリサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなどで行えます。
リサイクルショップの場合は査定で金額が決まりますが、ネットオークションやフリマアプリなどは自由に価格設定可能です。とはいえ、キッズヘルメットを売却する場合の相場は数百円~1,000円前後ですので、高額での売却はあまり期待できません。
特に、使用期限切れだったり汚れや傷が目立つなど使用感が大きすぎたりすると、美品に比べて値段がつきにくいです。また、費用対効果を考えれば、手間ばかりかかってあまり利益にならない可能性もありますので、キッズヘルメットの状態を見極めて相場などをチェックしてから売却を試みてみましょう。
キッズヘルメットを不用品・廃品回収で処分する方法
もし、不用品が大量にある場合は、不用品・廃品回収業者へ依頼してキッズヘルメットも一緒に回収してもらうのもおすすめです。
お住いの地域対応の業者を探して、問い合わせればすぐに回収してもらえます。ただし、料金やサービス内容は業者によって異なり、中には悪徳業者も存在するため、最初から1社に絞らず複数ピックアップして、まずは相見積もりを依頼するのがおすすめです。
また、キッズヘルメットだけを不用品・廃品回収業者へ依頼するのは、他の処分方法よりも料金が高くなってしまうためおすすめできません。お住いの地域のゴミの分別方法で廃棄した方が断然お得です。
キッズヘルメットの処分のタイミング
最後に気を付けて処分のタイミングについてですが、これはどの方法で手放すかによって変わってきます。大きく分けますと、キッズヘルメットの処分先での使用有無です。それぞれの具体的なタイミングを考えてみます。
キッズヘルメットが引き続き使用される場合の処分のタイミング
先述のとおりキッズヘルメットの寿命はおおよそ3年です。譲渡、寄付、売却での処分をお考えであれば、その後も引き続き使用されることも想定して、購入から1~2年くらいのタイミングで処分するのがベストといえます。
もちろん、これはキッズヘルメットを新品で手に入れた場合に限ります。前に使用されていたキッズヘルメットは、おそらく使用期限ギリギリか既に切れてしまっている可能性が高いので、安全性を考えると処分後にどなたが使用するには、いささかリスクがあるといえそうです。
また、売却をお考えであれば、使用期間は短ければ短いほど高値で売れる可能性もありますが、ご自身のお子さんがキッズヘルメットをまだ必要としている場合は、買い替えも必要のため、費用対効果は低くなってしまいます。
こういったことも含め総合的に考えると、やはり、処分後の使用が想定される場合は、購入から1~2年くらいがキッズヘルメット処分のベストなタイミングであると判断できます。
キッズヘルメットが引き続き使用されない場合の処分のタイミング
一方、キッズヘルメットが引き続き使用されないのであれば、使用期限ギリギリの3年くらいのタイミングで処分しても問題ありません。ただし、3年という使用期限はあくまで目安のため、使用頻度や製品によっては個体差があり、もっと短いスパンで寿命を迎えてしまうケースもあります。
そのため、より安全面を考えるのであれば、子どもの成長スピードを見定めながら1~2年くらいのタイミングでの処分が理想的です。ぜひ、キッズヘルメットの状態も確認してみてください。
特に、転倒等でヘルメットに衝撃が加わっているようでしたら、内側のクッションや発泡スチロールが破損して耐久性が損なっていることもあり、引き続き使用すると安全性を確保できない場合もあります。
まとめ:キッズヘルメットは粗大ごみに出せるかについて
以上、キッズヘルメットは粗大ごみとして処分可能かについて解説しました。多くの自治体では、粗大ごみに指定されていないため、他の方法とし、可燃・不燃ごみ、譲渡、寄付、売却、不用品・廃品回収などが推奨されます。
ただし、キッズヘルメットの状態や使用年数によって選ぶべき処分方法やタイミングは異なります。ぜひ、ここで解説した内容をご参考に、ご自身に最適な方法とタイミングで適切にキッズヘルメットを処分なさってください。