雛人形を手放す機会がやってきたとき、どのように処分するか迷うかもしれません。
雛人形を処分する際にご供養は必要なのでしょうか。
その必要性は個人の判断によりますが、雛人形は昔から魂がこもると考えられておりご供養をしてくれる神社やお寺も存在します。しかし、自分の信念や価値観に合わない場合、ご供養をしなくてもよいと考える方もいるでしょう。
この記事では雛人形の供養方法と処分方法について詳しく解説します。
目次
雛人形を処分する時期はいつか
一般的に雛人形を処分するのは「自立」したときです。
自立とは結婚や進学、就職などで実家を離れることを指します。
これらの新たなステージに進むことも自立の一環と言えるでしょう。
また、一人前の大人として成長したという意味で、「成人」を自立のタイミングとする考え方もあります。
なお、雛人形を飾るのは何歳から何歳までという決まりはなく、
成人してからも結婚してからもお祝いして構いません。
雛人形を処分する方法
以下は雛人形を処分する方法の具体例です。
人形供養をする
雛人形のご供養は、子どもの厄災を引き受けてくれた感謝の気持ちを伝えるために行います。雛人形は日本の伝統文化において魂が宿る存在とされてきたため、多くの神社やお寺で人形のご供養を行っています。
特に、雛人形やぬいぐるみなどを対象にした供養イベントも開催されており、そうした場所を訪れることで心安らかにご供養を行えるでしょう。
神社やお寺にお願いしてご供養してもらう
雛人形を手厚くご供養してもらう方法の一つとして、神社やお寺に自身でお願いする方法があります。神社やお寺では、専門の方々が適切な形でご供養を行ってくれるので安心してご供養を任せられます。
なお、ご供養を受ける際には一般的に供養料が必要です。
人形の大きさや種類によって異なる場合もありますが、おおよそ3千円から1万円程度が相場となっています。これは、ご供養の手続きや神社・お寺の維持費などをカバーするための費用とされており、神社やお寺によって異なるので事前によく確認してください。
雛人形供養イベントに参加する
全国各地で行われている雛人形供養のためのイベントに参加する方法もあります。これは他の人たちと一緒にご供養を行う機会であり、雛人形を思いやる気持ちを共有できる方法です。
雛人形専門の店が協力する感謝祭や供養祭は、人形を大事に扱ってもらえるので気持ちよくご供養できるでしょう。
自身でご供養する
神社やお寺に行くことが難しい場合や個別にご供養を行いたい場合は、自分で雛人形をご供養することも可能です。ご供養を行う際はまず自身の身を清めるために入浴などをし準備を整えます。
次に雛人形を丁寧に拭いて汚れを落としましょう。
その後、清めの意味を込めて塩を振り雛人形を白い紙か和紙に大切に包みます。
これらの手順を踏むことで大切な雛人形への感謝や思いを込めながら、心を清め丁寧に処分できるでしょう。
その後、自分でお焚き上げを行うか、以下で説明する自治体のごみ回収に出しましょう。
人形供養を行う前の確認事項
人形供養を行う前にはいくつかの確認事項があります。
まず、ご供養を行う神社やお寺の情報を調べ、営業時間や手続きについて確認しましょう。
また、ご供養に必要な費用や持ち物、特別な準備があるかもしれませんので事前に確認しておくことが重要です。
自治体のごみ回収に出す
雛人形を処分する方法として自治体のごみ回収を利用する方法もあります。
雛人形のごみ区分が粗大ごみの場合、特定の日や手順に従って収集を行っている自治体もあります。雛人形の処分に関する詳細な情報は、各自治体のホームページやごみ収集カレンダーを確認しましょう。
他の人に使ってもらう
雛人形がまだ良好な状態であり他の人に喜んでもらえる可能性がある場合は、親戚や知人、近所の方に譲ることも考えてみましょう。また、ネット上のオンラインコミュニティなどを活用して新たな引取先を見つけることもできます。
リサイクルショップやフリマアプリで売る
雛人形が販売可能な状態であり市場で需要がある場合は、リサイクルショップやフリマアプリを利用して販売しましょう。自分で値段を自由に設定できるため高値で売れることもあります。
しかし、雛人形は「災いを身代わりとなって受け入れてもらう」性質があり、売れやすいとはいえません。購入者の身を案じるのであればあまりおすすめはできないでしょう。
寄付する
雛人形を寄付することも一つの選択肢です。
例えば、地域の福祉施設や児童養護施設、学校などに寄付することで新たな価値を生み出せます。寄付先のニーズや条件に合わせて適切な場所や方法を選びましょう。
専門の業者に引き取りを依頼する
最後に専門の業者に引き取りを依頼する方法も考えられます。雛人形の処分に特化した業者に連絡し、引き取りサービスを利用することで手間や負担を軽減することが可能です。
業者によっては雛人形の処分に適した方法や手続きを提案してくれる場合もあります。また、雛人形の中には、骨董価値が認められる作品や有名作家の作品など価値があるものもあり、買取ができる場合もあります。
不用品回収業者を利用する
雛人形は不用品回収業者に依頼すれば回収してくれます。雛人形だけでの回収では料金が高くなりがちですが、他の粗大ごみと一緒に回収してもらえばお得に処分可能です。
また、七段飾りや大型のガラスケースを持っている方は、大変な運び出しなど全て行ってくれるので不用品回収業者の利用をおすすめします。中には悪徳業者もいるため、口コミや評判の確認、料金の明確化、適切な資格と許可などしっかり確認してから依頼をしましょう。
ガラスケースを処分する方法
雛人形を飾っていたガラスケースの処分方法についても考えましょう。
ガラスケースを処分する方法としては以下のような選択肢があります。
自治体のごみ回収に出す
ガラスケースが市町村の指定する粗大ごみとして収集される場合、自治体のごみ回収日程に合わせて回収してもらえます。詳細な情報は各自治体のホームページやごみ収集カレンダーを確認しましょう。
リサイクルショップに持ち込む
ガラスケースがまだ使用可能な状態であれば、リサイクルショップに持ち込んで販売や再利用のチャンスを探せます。家具やインテリアアイテムの買取や販売を行っており、需要がある場合は引き取ってくれることがあります。
フリマアプリやオンライン市場で売る
ガラスケースが人気のあるデザインやブランドである場合、フリマアプリやオンライン市場で販売することもおすすめです。写真や詳細な説明を添えて出品し、他の人に喜んでもらえる可能性を探ってみましょう。
リサイクルセンターに持ち込む
ガラスケースが処分可能な物品として扱われる場合、地域のリサイクルセンターに持ち込めます。リサイクルセンターでは適切な分別や処理が行われるため、再利用やリサイクルの促進にもつながるのです。
自治体の回収イベントを利用する
一部の自治体では、家庭から出る廃品をまとめて回収するイベントが開催されることもあります。自治体が定期的に行う回収イベントに参加することで、ガラスケースを処分する機会を得られます。
回収イベントの日程や場所は、自治体のホームページやごみ収集カレンダーで確認しましょう。
まとめ
以上、雛人形を処分するいくつかの選択肢を紹介しました。処分にするには、自立したタイミングや成人後に行うご供養、神社やお寺での人形供養、自治体のごみ回収、リユースや売却、寄付、業者への引き取り依頼などがあります。
また、ガラスケースの処分方法としては自治体のごみ回収、リサイクルショップやフリマアプリでの売却、リサイクルセンターへの持ち込み、自治体の回収イベントの利用などが可能です。
それぞれの方法を選ぶ際には、雛人形やガラスケースの状態や需要、地域のルールやサービスを考慮しながら最適な選択をすることが大切です。処分する際には環境に配慮し適切な方法で手続きを行いましょう。