だるまは日本の伝統的な人形で、願い事を叶えるご利益のあるお守りとして親しまれています。しかし、だるまには寿命があります。使い終わったらどう処分すればいいのでしょうか?粗大ゴミとして出すのは失礼ではないでしょうか?
この記事ではだるまの処分方法について解説し、供養の仕方を解説します。神社やお寺で無料で処分もできますよ。気になる方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
処分のタイミング
だるまは、ご利益の期限が1年間とされています。願いが叶っただるまは、願掛けから1年はそのまま飾り、その後節目の際に処分します。
また、願いが叶わなかったとしても、1年の区切りを目安に感謝の気持ちを込め右目を書き入れてから処分をしましょう。
だるまの処分方法
だるまは縁起物なのでそのまま処分するのは気持ちの良いものではありません。家庭での供養方法としては、供養したいだるまをきれいに拭いて塩を振ってあげた後、白い紙または布に包んであげます。塩を振るときは感謝の気持ちを込めるとなおさら良いとされています。 宗派や地域によっても異なりますので、気になる方は自分で供養ができる方法を神社やお寺に聞いてみるとよいでしょう。
自分で供養ができる人は次の2つの方法でだるまを処分できます。
- 不用品回収業者に依頼する
- 自治体に粗大ゴミや燃えるゴミとして回収してもらう
自分で供養をすることが難しい場合は次の2つの方法があります。
- 神社やお寺で供養してもらう
- どんど焼きやだるま市で供養してもらう
それぞれの方法を詳しく解説していきますね。
不用品回収業者に依頼する
遺品整理や引越しなど多くの処分品がある場合にはおすすめの方法です。不用品回収業者に依頼することで、だるま以外の家中の不用品処分や、貴重品の捜索まで対応してもらえます。さらに不用品回収業者は、いるものと捨てるものの仕分け分別作業を全てお任せでき、運び出しもしてもらえるので依頼者は見ているだけでOKです。
不用品回収業者に依頼する方法
「お住まいの地域名+不用品回収」でインターネットで検索すれば業者がヒットします。業者によって特徴がありますので、気になる業者を見つけたら見積もりを依頼するようにしましょう。見積もりは無料で、即日対応してもらえます。相場を知るためにも複数の業者に依頼するといいでしょう。
トラブルに巻き込まれないためにも業者を選ぶ際には、口コミを確認し、古物商許可・産業廃棄物収集運搬業許可・一般廃棄物収集運搬業許可の許可を得ている業者を選ぶようにしましょう。
自治体に粗大ゴミや燃えるゴミとして回収してもらう
自治体に粗大ゴミや燃えるゴミとして回収してもらえば簡単に処分できます。処分するだるまが少ない場合には検討してみてはいかがでしょうか。
回収してもらう手順
だるまの大きさが燃えるゴミとして回収される大きさかお住いの地域のホームページを確認しましょう。30cm以上の大型のだるまは粗大ごみとして扱われる可能性があります。燃えるゴミとして処分する場合は自宅で供養したあと、ごみ収集日に合わせて処分します。
粗大ごみとして処分する場合は、自治体にインターネットや電話にて予約をします。収集日が決まったら粗大ごみ処理シールを事前にコンビニや郵便局、役所で購入します。回収日になったら粗大ごみシールをだるまの目立つところに貼り付け、指定された時間までに戸外に出しておきます。一般的には朝8時までに出すように指示されることが多いです。
次に供養を行ってもらって処分をする方法を解説します。
神社やお寺で供養してもらう
神社やお寺に依頼すると、お焚き上げによる供養を行ってもらうことができます。「お焚き上げ」とは、神社や寺院で供養して頂いた後に焼却して処分する儀式です。このときに焼却される品は、神聖な炎によって浄火され天に還っていくと考えられています。
お札やお守り、古い神棚や位牌、不要になった愛用品や亡くなった方が生前大切にしていた遺品など、粗末に扱うことができない品物を対象としますので、だるまも対象となります。供養料は、大きさにもよりますが、5000円前後です。宅配で受け付けてくれる神社やお寺もあります。日にちが決まっている場合もあるので事前に確認するようにしましょう。
どんど焼きやだるま市で供養してもらう
どんど焼きやだるま市で供養してもらう方法もあります。だるまを無料で処分ができますが、行われる日が限られているので気を付けましょう。また多くの人で賑わうイベントでもありますので感染症に不安のある方にはおすすめできません。イベントの雰囲気を味わいたい方や観光客にはおすすめですよ。次にどんど焼きと、だるま市について解説していきます。
どんど焼きとは
「どんど焼き」とは、小正月に行われる無病息災を願う祭りで、年神様が空へ帰っていくのをお見送りし、五穀豊穣や無病息災などを祈る行事です。地域によって呼び方が異なり、「どんど焼き」「どんと焼き」「左義長(さぎちょう)」などの呼び方があります。やぐらなどを組み火をつけ、お正月飾り(しめ飾り、門松など)や書き初めなどを燃やしますが、年神様はこの時の煙に乗って空へ帰っていくと考えられています。
また、どんど焼きの火や煙に当たることで、その1年を無病息災で過ごせるといわれています。
だるま市とは
「だるま市」とは、縁起物である「だるま」を販売する市のことを指します。日本には多くのだるま市がありますが、中でも有名なのが「毘沙門天大祭だるま市」「高崎だるま市」「深大寺だるま市」の3つで、日本三大だるま市として知られています。
毘沙門天大祭だるま市
毘沙門天大祭だるま市は、静岡県富士市にある妙法寺で毎年旧暦の1月7日から9日にかけて開催されるだるま市です。日本三大だるま市のひとつとしても知られ、全国から多くの人々が訪れます。
妙法寺のだるま市は、日本最大のだるま市として知られ、全国から約40ものだるま屋がお店を出すことでも有名です。毘沙門天大祭の期間中は、特別修法祈祷や厄除祈祷、一般祈祷、ダルマ開眼祈祷などが行われます。
高崎だるま市
高崎だるま市は、群馬県高崎市で毎年1月1日と2日に開催されるだるま市です。高崎市はだるまの一大生産地として知られており、高崎のだるまの顔は「眉毛は鶴、鼻から口ヒゲは亀」として描かれ、縁起の良い動物が表現されています。
高崎だるま市では、だるまの販売や開運たかさき食堂、ステージイベントなどが行われ、多くの人々で賑わいます。
深大寺だるま市
深大寺だるま市は、東京都調布市にある深大寺で毎年3月3日と4日に開催されるだるま市です。深大寺は「日本三大だるま市」の1つとして、また東京に春を呼ぶ深大寺のだるま市としてその知名度は全国的です。寺の境内には大小約300余の縁起だるま店を中心とした店が並び、買い求めただるまは元三大師堂前の特設『だるま目入れ所』にて僧侶により直々に目入れをしてもらえます。
だるま市でだるまを買うメリットは、前年のだるまを納め、新たに新年の願いを託すだるまを買い求めることができることです。また、様々な種類のだるまが販売されており、自分に合っただるまを選ぶことができます。だるま市には縁起物やお土産なども販売されているため、観光客にも人気があるようです。
まとめ
だるまは縁起物であるため、そのままゴミとして捨てることに戸惑う方が多いかもしれませんが、自分で供養する方法もあります。粗大ゴミや燃えるゴミとして処分する場合は、供養をしてから感謝の気持ちを込めて処分することが大切です。
お寺や神社で供養してもらう方法や、だるま市に行けば観光としても楽しめ、ご利益を授かることができ、だるまの供養もしてもらえますよ。しかし無料で処分する方法は地域や時期が限られています。タイミングを逃してしまった場合は他の方法を検討しましょう。
だるまを処分する際には、供養をするかしないか、自分でするか、神社やお寺に依頼するかで変わってきます。どの方法を選択しても、自分が納得した上でだるまの処分をするようにしましょう。