厨房機器は、レストランやカフェなどの飲食店で使われる大型の機器です。オーブンや冷蔵庫、レンジやコーヒーメーカーなどが代表的な例です。これらの厨房機器は、長年使っていると故障したり、性能が低下したり、新しいものに買い替えたくなったりすることがあります。
しかし、厨房機器は家庭用の調理器具とは違ってサイズや重量が大きく、粗大ごみとして処分できない物もあります。では粗大ごみとして処分できない場合に他にはどのような方法があるのでしょうか?この記事ではいらなくなった厨房機器の粗大ごみ以外の処分方法を解説していきます。
目次
いらなくなった厨房機器の処分方法4選
厨房機器の処分には主に以下の4つの方法があります。
- 買取業者に売る
- フリマアプリに出品する
- 産業廃棄物処理業者に依頼する
- 不用品回収業者に依頼する
それぞれの方法について、メリットとデメリットを見ていきましょう。
買取業者に売る
状態が良くてまだ使える厨房機器を専門の業者に高く買い取ってもらう方法です。買取業者はインターネットや電話で見積もりをしてくれますし出張してくれて現金で支払ってくれる場合もあります。ここでは買取業者に売る方法のメリットとデメリットを解説します。
買取業者に売るメリット
現金化できる
買取業者に売ると、厨房機器の価値に応じて現金化してもらえます。新品や未使用品、人気のあるブランドやモデルなどは高く買い取ってもらえる可能性があります。
運搬する必要がない
買取業者に売ると、厨房機器の運搬や引き取りを業者が行ってくれます。自分で運ぶ必要がないので手間や時間が省けます。
買取業者に売るデメリット
買い取ってもらえない場合もある
買取業者に売ると、厨房機器の状態や需要によっては買い取ってもらえない場合があります。古くて傷んだり、故障していたり、市場にあまり流通していないものは買い取り対象外になる可能性があります。
時間がかかる
買取業者に売ると、厨房機器の査定や引き取りに時間がかかる場合があります。業者によっては事前に予約や連絡が必要だったり、査定や引き取りに数日から数週間かかったりすることがあります。
業者によって買い取り価格が異なる
買取業者に売ると、厨房機器の買い取り価格は業者によって異なります。同じ厨房機器でも業者によって高くも安くも買い取ってもらえることがあります。複数の業者に見積もりを依頼して比較することが重要です。
業者
フリマアプリに出品する
厨房機器の処分にはフリマアプリに出品する方法もあります。
フリマアプリに出品するメリット
フリマアプリに出品するメリットは、自分で値段をつけて売れるので、相場より高く売れる可能性があることです。また、買い取り業者では買い取ってもらえなかった物でも値段が付く可能性もあります。
フリマアプリに出品するデメリット
フリマアプリに出品するデメリットは、送料や手数料がかかることやトラブルに巻き込まれる可能性があることです。配送時に破損したり、落札者からクレームが来たりするリスクもあります。
産業廃棄物処理業者に依頼する
産業廃棄物処理業者に依頼する方法は、法律上の規制や手続きが必要な場合が多いです。しかし、メリットもあります。では、産業廃棄物処理業者に依頼する方法のメリットとデメリットを見ていきましょう。
産業廃棄物処理業者に依頼するメリット
適正な処理が保証される
産業廃棄物処理業者は、法律や条例に基づいて厨房機器を適切に分別・回収・運搬・処分します。不適切な処理を行った場合には罰則があります。例えば、東京都では、産業廃棄物の不法投棄や不正取引を行った場合には、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金が科せられます。
責任の所在が明確になる
産業廃棄物処理業者と契約する際には、産業廃棄物マニフェストという書類を交換します。これは、厨房機器の発生源・種類・数量・処理方法・最終処分場所などを記録したもので、発生者・収集運搬者・最終処分者の責任を明確化します。
環境への負荷を減らせる
産業廃棄物処理業者は、厨房機器を再利用やリサイクルすることで、資源の有効活用や廃棄物の削減に貢献します。例えば、冷蔵庫や食器洗浄機などの家電製品は、特定家電製品リサイクル法に基づいて回収され、鉄・アルミニウム・銅などの金属やプラスチックなどの素材に分解されて再利用されます。
産業廃棄物処理業者に依頼するデメリット
処分費用が高くなる
産業廃棄物処理業者に依頼する場合には、収集運搬費や処分費などが発生します。これらの費用は、厨房機器の種類や数量・重量・状態・地域などによって異なりますが、一般的には数万円から数十万円程度かかることが多いです。
事前に許可や届出が必要な場合がある
厨房機器を産業廃棄物として処分する場合には、発生者として都道府県知事や市区町村長から許可を受けるか届出を行う必要があります。また、収集運搬者や最終処分者も許可や届出が必要です。これらの手続きは時間や手間がかかりますし、不備や違反があれば改善命令や行政処分を受ける可能性もあります。
処理業者の選定や契約に時間がかかる場合がある
厨房機器を適正に処分してもらうためには、信頼できる産業廃棄物処理業者を選定する必要があります。しかし、産業廃棄物処理業者は多数存在し、それぞれに特徴や条件が異なります。価格だけでなく、サービス内容や対応エリア・時間・品質・安全性なども比較検討しなければなりません。
また、契約する際にも細かい内容や条件を確認しなければなりません。これらの作業は時間がかかる場合があります。
不用品回収業者に依頼する
厨房機器は一般の家電と違って、自治体の粗大ごみ回収では処分できない場合が多いです。また、自分で運び出したり、買い取ってもらったりするのも大変です。そこで、厨房機器の処分に便利なのが不用品回収業者です。不用品回収業者は、不要になったものを自宅や店舗まで引き取りに来てくれるサービスです。
ここからは不用品回収業者に依頼するメリットとデメリットについて解説していきます。
厨房機器の処分を不用品回収業者に依頼するメリット
厨房機器の処分を不用品回収業者に依頼するメリットは以下の通りです。
運び出しや解体作業が必要ない
厨房機器は重量や大きさがあり、自分で運び出したり、解体したりするのは困難です。また、解体作業には専門的な知識や工具が必要です。不用品回収業者に依頼すれば、運び出しや解体作業をプロが行ってくれます。そのため、手間や労力をかけずに処分できます。
すぐに処分できる
厨房機器は場所を取るものなので、早く処分したいと思う方も多いでしょう。しかし、自治体の粗大ごみ回収では予約が必要だったり、回収日が限られていたりします。また、買い取ってもらう場合も、需要があるかどうかや価格交渉などに時間がかかることがあります。
不用品回収業者に依頼すれば、日時を自由に調整できる上に、即日対応してくれる業者もあります。そのため、すぐに処分できます。
買い取ってもらえる可能性がある
厨房機器は高価なものが多く、まだ使える状態であれば買い取ってもらえる可能性があります。不用品回収業者の中には、不用品の買い取りも行っているところがあります。買い取り価格は状態や需要によって異なりますが、処分料金を安く抑えたり、プラスになったりすることもあります。
厨房機器の処分を不用品回収業者に依頼するデメリット
厨房機器の処分を不用品回収業者に依頼するデメリットは以下の通りです。
料金が高い場合がある
不用品回収業者に依頼する場合は、基本的に料金が発生します。料金は重量や個数などによって異なりますが、厨房機器は大型で重量があるため高額になる場合があります。また、料金体系や相場が明確ではないため、見積もりを比較しづらいこともあります。
悪徳業者に注意する必要がある
不用品回収業者は民間のサービスであるため、中には悪徳業者も存在します。悪徳業者とは、無許可で営業していたり、見積もりと実際の料金が異なったり、不法投棄を行ったりするような業者です。悪徳業者に引っかかるとトラブルや法的問題に巻き込まれる恐れがあります。そのため、不用品回収業者を選ぶ際は口コミやホームページなどで信頼性を確認する必要があります。
まとめ
いらなくなった厨房機器の処分方法は自治体によって異なります。まずはお住まいの自治体のゴミの出し方のルールを確認してください。自治体に厨房機器を回収してもらえない場合は、不用品回収業者に依頼するという方法もあります。不用品回収業者は、キッチン用品以外にも、家具や家電などの不用品を回収してくれるので、まとめて処分したい場合に便利です。
不要な厨房機器を処分する際には、環境への配慮も大切です。できるだけリサイクルできる方法で処分するようにしましょう。