タイヤの処分はどのように行えば良いのか?といった疑問にお答えすべく、処分費用や正しい廃棄方法などを分かりやすく解説します。
目次
タイヤの処分方法6選
前提として、タイヤは比較的大きいサイズの不用品に分類されるため、粗大ごみとして処分可能とお考えの方も多いですが、受け付けている自治体は、一部の市区町村を除いてほとんどありません。
なぜなら、タイヤはゴムやワイヤーなど、ごみとして廃棄する際に異なる分別が必要となる素材を組み合わせて作られていることから自治体での処分が難しく、環境省が適正処理困難物に指定しているためです。
では、タイヤをどのように処分すれば良いのかみていきましょう。主な正しい処分方法は以下の5つです。
- タイヤ販売店やカー用品店へ依頼
- 自動車販売店や整備工場へ依頼
- ガソリンスタンドへ依頼
- 不用品・廃品回収業者へ依頼
- 売却や譲渡で処分
それぞれの詳しい方法は以降をご参考になさってください。
タイヤを販売店やカー用品店で処分する方法
タイヤの処分はタイヤを扱っている販売専門店やカー用品店で処分できます。大手のタイヤ販売店ですとブリヂストンを扱っているタイヤ館、YOKOHMAタイヤを扱っているタイヤガーデンなどが有名です。
カー用品店であれば、オートバックス、イエローハットなどが大手として全国各地に店舗があります。なお、これらの場所では、基本的にタイヤの履き替えによる買い替えでの処分として利用されるケースが多いです。
タイヤを自動車販売店や整備工場で処分する方法
タイヤ販売店やカー用品店に似ていますが、自動車販売店や自動車整備工場でもタイヤを処分できます。この方法では、販売店や整備工場によってタイヤ交換での処分はもちろん、廃タイヤ持ち込みの処分も可能です。
ただし、正規ディーラーのような大手ですと店舗によって持ち込み不可としているケースも多く、仮に受け付けていても処分料金が他よりも割高な可能性があります。
もし、古くから自動車のことをなんでも任せているような自動車販売店や自動車整備工場とのお付き合いがあるようでしたら、タイヤの処分も相談しやすいので、おすすめです。
タイヤをガソリンスタンドで処分する方法
ガソリンスタンドでもタイヤの処分を受け付けている店舗がありますので利用できます。
ガソリンスタンドは燃料補給の場所と考えている方も少なくありませんが、今や整備工場並みのサービスを展開していて、ガソリン以外にタイヤや他のカー用品も多数扱っている店舗も多いです。
タイヤの販売や交換も行っているため、タイヤ販売店やカー用品店と同じように処分可能です。
タイヤを不用品・廃品回収業者に依頼して処分する方法
タイヤは粗大ごみでの処分が難しいですが、不用品・廃品回収業者に依頼することで収集による処分が可能です。連絡すれば出張で引取りにきてもらえるので、他の方法より便利です。その分、料金は他の処分方法よりも高いので、タイヤ以外にも不用品が大量にある場合などに利用することでお得になります。
ただし、中には認可を受けていない悪徳業者も存在しますので、まずはお近くの業者を数社ピックアップして相見積もりを依頼の上、サービス内容を比較してから決めるのがおすすめです。
タイヤを売却や譲渡で処分する方法
タイヤは状態によって売却や譲渡でも処分できます。リサイクルショップでも査定の上、買取を行っていますが、タイヤの年式が古いまたは劣化しすぎている場合は逆に処分料がかかってしまう場合もありますのでご注意ください。
高額での売却を期待するのであれば、ネットオークションやフリマアプリに出品もおすすめです。ただし、タイヤはサイズが大きく重量があり、他の商品に比べると配送に手間がかかります。運搬が難しいまたは手伝ってくれる方がいないようでしたら、他の方法での処分をおすすめします。
また、知人にタイヤを探している方がいれば、譲渡での処分も期待できますが、タイヤは車種によってサイズが異なるため、必ず使用できるとは限りません。そんな時は、ジモティーなどの掲示板で譲渡先を探してみると見つかりやすいです。
なお、タイヤを売却や譲渡で処分する場合、4本セットでないとなかなか買い手や貰い手が見つかりにくい特性もあります。1本のみなお本数不足の場合は、他の方法を利用した方が処分しやすいです。
タイヤの処分費用
つづいてタイヤを処分する際に発生する料金について解説します。分かりやすくここまでご紹介した処分方法ごとに料金の目安を下記の表にまとめました。
タイヤの処分方法ごとの料金目安
処分方法 | 処分料金 |
---|---|
タイヤ販売店・カー用品店持ち込み | 300円~ |
自動車販売店・整備工場持ち込み | 300円~ |
ガソリンスタンド持ち込み | 300円~ |
不用品・廃品回収 | 1,000円~10,000円 |
売却・譲渡 | 0円 |
このように持ち込みの場合は300円~ですが、店舗によって若干異なる場合があります。特に自動車販売店でも正規ディーラーの場合は、個人経営の中古車販売店などよりも処分料金を高く設定している場合が多いです。
ちなみに、タイヤ交換時の処分は交換費用に含まれているケースが多いので、依頼先にご確認ください。また、不用品・廃品回収の場合は金額に幅がありますが、業者によって異なり、単品やパックメニューを設けている業者もあり、それぞれ料金設定されているためです。
タイヤの処分のタイミング
最後にタイヤの処分のタイミングについて解説します。タイヤ消耗品であり、永久的に使い続けることはできません。走る凶器ともいわれている自動車に使用されているため、処分のタイミングを見誤ると重大事故を起こすリスクもあります。
それを踏まえて考えると、主なタイヤの処分のタイミングは次のとおりです。
タイヤ交換のタイミング
地域によっては、夏と冬でラジアルタイヤとスタッドレスタイヤを使い分けている方も多いですが、季節ごとタイヤ交換時に残り溝が少なくひび割れが目立つようでしたら、処分のタイミングといえます。
タイヤ交換を業者に依頼している場合は、その場で買い替えを勧められる場合もあります。もし、提案がなくご心配でしたらまだ使用可能か確認してみましょう。
また、毎回ご自身で交換している場合であれば、明らかにタイヤの消耗が見られる場合は処分のタイミングといえますし、もし、判断が難しい場合は、販売店などにご相談してみてください。
ちなみに、タイヤの寿命は夏用が残り溝4㎜または使用開始から5年以上経過、冬用が新品から50%摩耗と言われていますので、こういったタイミングも処分時期の目安といえそうです。
なお、冬タイヤの残り溝は100円玉の1の字が下になるように溝にはめ込んでみて1が少しでも見えると寿命を迎えた目安になりますので、ご参考になさってください。
自動車の買い替えまたは売却のタイミング
自動車の買い替えや売却時もタイヤの処分として絶好のタイミングです。もちろん履いているタイヤはそのまま自動車と一緒に引き取られますが、夏または冬タイヤを所有している場合は、ディーラーや販売店にて引き取ってもらえる場合が多いです。
自動車買い替えの場合で、タイヤサイズが同じであればそのまま使用することもできます。
なお、タイヤの売却を考えている場合は、夏冬などシーズンが始まる直前に需要が増えるため、このタイミングでネットオークションやフリマアプリに出品すると高値で売れる可能性があるのでおすすめです。
まとめ:タイヤの正しい処分方法について
以上、タイヤの正しい処分方法について解説しました。一見、粗大ごみとして処分できそうなタイヤですが、正処理困難物に指定されていることにより受付可能な自治体はほとんどありません。
そのため、タイヤ販売店をはじめ自動車関連の店舗などへの持ち込みをはじめ、不用品・廃品回収業者への依頼や売却、譲渡といった方法で処分できます。費用は方法や業者によってことなりますが、持ち込みの場合は300円~、不用品・廃品回収業者は1,000円~10,000円がおおよその相場です。また、タイヤの処分はタイヤ交換や自動車買い替え・売却などのタイミングがおすすめです。
ぜひ、これらをご参考にタイヤを適切に処分なさってください。